さむい と思った
空を見上げたら真白の 雪。
そういえばしばらく前から
吐く息も白くなっていたな、とか
どうりで手もかじかむわけだ、とか
そんなことを考えながら

こんなときにあなたが傍にいれば

もうすこしはあたたかいでしょうに、と 苦笑した。

そして私は足を速める
帰ったらまずなんて言おう
「雪が降ってきました」?
「寒かったです」?
でもあなたの「おかえり」だけで
凍えた心はとけてしまう

「・・・ゲンキンですね」
咳と一緒にこぼれた言葉に また苦笑する

もうその頃には 駆けだしていた。

 

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2006/1/15